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筋肥大のトレーニング ~セット数・レップ数~

<筋肥大とセット数の関係>

筋肥大はセット数と非常に関係が強く、数多くの研究があります。その中でも、いくつもの研究結果を統合した、エビデンスレベルの最も高い、メタ分析(Shoenfeld2017)では、1週間のセット数が各部位10+、5-9、1-4セットの順番に筋肥大率が高いという結果が出ています。つまりセット数はある程度。多い方が良いようです。(エビデンスレベルについてはこちら)

しかし、10セットを超えてセット数を増やし続ければ、無限に筋肉がつくわけではありません。上のメタ分析では当時10セット以上のトレーニングについての研究が少なく、分析の対象となっておりません。

そこで、2019年の研究(Shoenfeld2019)では、各部位 6-9、18-27, 30-45セットという、多量のセット数のトレーニング効果を比較しました。結果として、10-20セットのトレーニングをした人が最も筋肥大を見せたとしています。

つまり、ある範囲までセット数増加に伴い筋肥大割合は増えてゆくが、ある点を境にセット数増加が筋肥大に対してマイナスの影響を与え始めるのです。

このような、トレーニングの量と筋肥大の割合の関係を逆U字の容量反応関係があるといいます。

Hypertrophy: 筋肥大, Volume:トレーニング量, Optimal volume:最適なトレーニング量, Single-set routines:1セットルーティン,
Overtraining:オーバートレーニング (Helms2018より)

具体的なセット数の目安は先ほどの研究の10-20セットが良いといえるでしょう。トレーニング歴が短い人は10セットより、長い人は20セットよりからはじめ、自身の反応をもとに調節するとよいでしょう。

また、あくまでもこの数字は研究参加者が最もよく反応したセット数であり、この範囲では足りない、もしくは多すぎてオーバーワークとなる人もいます。そのため、この数字にとらわれるのではなく、逆U字の関係を“コンセプト”として、頭に入れることが最も大切でしょう。

ポイント①

・筋肥大とセット数には逆U字の用量反応関係がある

・各部位10-20セットを目安にしよう!トレーニング歴が短い人は10セットより、長い人は20セットよりを選ぼう!

< 筋肥大とレップレンジの関係>

ここまでで、セット数が筋肥大にとって大切だと分かったと思います。                           では、同じセットでも、レップ数は何回ぐらいが良いの?と疑問を持つ人がいると思います。               結論から言うと、、、

”筋肥大を目的とする場合、レップ数はそこまで重要ではない”

と言えます。

トレーニングのテキストを開くとレップ数やそれに伴い変化する重量(%1RM)によって適用の種類が決まるとする、このような表が目に止まります。

1-5RMが筋パワー、1-6RMが筋力、6-12レップが筋肥大、13レップ以上が筋持久力に最も効果的であることを示す表 (NSCA CSCS Essentials 4th edition より)

しかし、近年の研究によると、このHypertrophyの範囲に関してはもう少し幅が広いことが明らかになっています。

肥大研究の権威であるBrad Shoenfeldらの研究チームは、筋肥大に適切なレップ数を明らかにするべく、3回の研究で低・中・高・低中高組み合わせの4つレップレンジの筋肥大効果を比較しました。その、プロトコールと結果が以下の通りです。

プロトコール結果:筋肥大効果
Shoenfeld2015 8-12RM×3セット vs 25-35RM×3セット群間差無し 
Shoenfeld2016a2-4RM×3セット vs 8-12RM×3セット8-12RM群がより増加
Shoenfeld2016b2-4RM,8-12RM,25-35RM×3セット  vs  8-12×3セット2-4RM,8-12RM,25-35RM×3セット群が僅かに有効

これら結果をまとめると、セット数が同じ場合、レップレンジごとの筋肥大効果は以下のようになります、

さまざまレップレンジの組み合わせ>8-12=25-3>2-4

先ほどの表でいうとこのように変換できるでしょう。

Hypertrophyの幅は従来考えられているよりも、広くと言えるでしょう

さまざまレップレンジの組み合わせが効果的であることは、低レップのトレーニングで筋力が増加が、その後の中レップでのトレーニングで扱える重量が増えること、低重量のトレーニングによって従来、筋肥大しづらいとされているタイプ1繊維を特異的に肥大させることなどが要因と考えられています。

注意点としては、全てのセットがRMつまり、限界まで反復しているということです。恐らく、どんなレップレンジでも筋肥大を引き起こすには限界近くまで、反復する必要があるようです。 (限界まで追い込む、追い込まないについてはこちら) 12レップスを超える高レップをスクワットのような多関節種目で行うと、心肺機能への負担が大きすぎて限界近くまで反復することが難しいです。実際に Shoenfeld 2015 の25-35RM群ではトレーニング中の嘔吐が頻発したそうです。そのため、高レップでのトレーニングは短関節種目や関節に痛みがある場合に用いて、代謝ストレスを狙うのが合理的でしょう。               その一方で、1-6の低レップは多関節種目で用い、筋力向上・機械的ストレスを狙うのが良いです。                残ったすべての種目は中間の6-12レップといったところでしょう。(筋肥大のメカニズム:3つのストレスについてはこちら)

ポイント②

・かなりの低レップ(2-4レップ)は筋肥大効果が薄いが、それ以外だとかなり広いレップレンジで同じように起きる

・さまざまなレップレンジを組み合わせると筋肥大を最大化できる

まとめ

・筋肥大とセット数には逆U字の容量反応関係がある

・トレーニング経験者が筋肥大を目的とするトレーニングプログラムを組む場合は各部位10-20セットが良さそう。トレーニング歴が短ければ10セット付近、長ければ、20セット付近で様子をみる。

・かなりの低レップレンジレップ(1-4レップ)以外なら、限界近くまで追い込めばレップ数による筋肥大への影響は少なく、セット数が筋肥大の割合を決める

・様々なレップレンジを組み合わせると筋肥大に最適

本記事では、筋肥大に有効なセット数・レップ数を解説しました。次の記事では”筋力向上”とセット数・レップ数の関係を取り上げます。

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